SEなどシステム開発に携わっているとよく耳にする言葉が上流工程です。システム開発は流れが大体決まっています。まずどのようなシステムを作るのか決めて、設計図を作成します。次にプログラミングを行って、正常に動くのかテストします。チェックが終わったら顧客に引き渡す流れです。

この流れの前半部分を上流工程と呼び、後半部分を下流工程と言っています。システムの内容を決めて設計図を作るところまでが上流工程、その他の部分は下流工程となるのです。

上流工程はプロジェクトの方向性を決める大切な部分であり、責任の重い仕事です。顧客にヒアリングをしてどのようなシステムが欲しいのか、どのくらいの規模のシステムを作れば良いのか確かめます。相手の要望に合わせて予算を決定したり、スケジュールを立てていきます。上流工程で決められた内容に基づいて下流工程のスタッフは作業に入ります。

上流工程のSEはシステム開発のチームの中ではリーダー的な存在です。下流工程の担当から上流工程の担当にステップアップしたいというSEも多いとされています。下流工程のスタッフよりも年収が高いことか多く、SEかキャリアアップを目指すときの1つの目標です。

最終的にきちんとシステムを完成し、顧客の要望に応えられるようなシステムを作り上げることが役目です。正しく方向性を見極めて、トラブルなどが起こったときにはしっかりとフォローする能力も必要です。知識だけでなく、経験値も求められるのです。